マクロ機能を使うためには、あらかじめExcelの設定を変更しておく必要があります。マクロ初心者が見落としがちなポイントですので、本記事を読んで設定を確認しておきましょう。
開発タブを表示する
インストールしたままのExcelには開発タブが表示されていませんので、開発タブを表示させます。
手順:[ファイル]→[オプション]→[リボンのユーザー設定]→[メインタブ]→[開発]にチェックを入れて、[OK]をクリックする。
[ファイル]→[オプション]をクリックする。
[リボンのユーザー設定]→[メインタブ]→[開発]にチェックを入れて、[OK]をクリックする。
開発タブが表示されました。
これでマクロの記録など、マクロ機能を使用することができます。
セキュリティレベルを下げる
マクロを使うためには、セキュリティレベルの設定を下げる必要があります。そもそもセキュリティレベルとは何のためにあるのでしょうか。
セキュリティレベルとは
マクロはVBAというプログラミング言語で書かれています。VBAはブック内の操作に留まらず、ExcelやWindowsの設定までをも変更する高度なマクロの作成が可能です。つまり、VBAを悪用すれば、コンピュータに被害をもたらすウィルスマクロも作れてしまうということになります。
中身のよくわからないマクロを実行したら、コンピュータに保存していたデータがすべて消えた、OSがおかしくなってしまった、なんて被害に遭うことも全くのゼロではないわけです。
Excelのセキュリティレベルは、このような被害をもたらすマクロからデータやコンピュータを守るためにあります。設定レベルに基づいて、マクロの実行を有効にするか無効にするかを決定してくれます。
セキュリティレベルの設定には、4つのレベルがあります。
- 警告を表示せずにすべてのマクロを無効にする
- 警告を表示してすべてのマクロを無効にする
- デジタル署名されたマクロを除き、すべてのマクロを無効にする
- すべてのマクロを有効にする(推奨しません。危険なコードが実行される可能性があります)
デフォルトでは1の[警告を表示せずにすべてのマクロを無効にする]に設定されています。これでは自分が作成したマクロも実行できません。そのため、2の[警告を表示してすべてのマクロを無効にする]にセキュリティレベルを下げます。
セキュリティレベルの下げ方
手順:[ファイル]→[オプション]→[セキュリティセンター]→[セキュリティセンターの設定]→[マクロの設定]で、[警告を表示してすべてのマクロを無効にする]を選択して、[OK]をクリックする。
[ファイル]→[オプション]
[セキュリティセンター]→[セキュリティセンターの設定]
[マクロの設定]で、[警告を表示してすべてのマクロを無効にする]を選択して、[OK]をクリックする。
セキュリティの警告について
マクロが保存されているブックを開くと、[セキュリティの警告]が黄色の帯で表示されます。
保存されているマクロが安全だと分かっていて、使用するつもりであれば[コンテンツの有効化]をクリックします。
×をクリックして[セキュリティの警告]を閉じると、マクロの実行が無効になります。×をクリックしても保存されているマクロは消えません。ブックを開き直して[コンテンツの有効化]をクリックすれば、いつでもマクロの実行を有効にすることができます。
[コンテンツの有効化]をクリックすると、次に[このファイルを信頼済みドキュメントにしますか?]と聞かれます。
[はい]をクリックすると、次回以降[セキュリティの警告]は表示されなくなります。毎回毎回、警告されるのがうざったいという方には、信頼済みドキュメントにすることをオススメします。
ちなみに、信頼済みドキュメントは信頼されていない状態に戻すことができます。
[セキュリティセンターの設定]→[信頼済みドキュメント]→[クリア]ボタンをクリックする。
すべての信頼済みドキュメントが信頼されていない状態に戻ります。特定のドキュメントだけ信頼済みを解除することはできませんので、ご注意下さい。
まとめ
マクロを使うためには、Excelの設定を変更しておく必要があります。
- 開発タブを表示する
- セキュリティレベルを下げる
マクロが使えずに困っている初心者さんによくある見落としポイントです。マクロが使えない方は、この記事を参考にExcelの設定を確認してみて下さい。